東京駅のすぐそば、皇居のお堀端にある重要文化財の明治生命館の1階へ・・・明治生命館の建物だけでも見る価値のある文化財です。
オープニング記念で、静嘉堂の所有する国宝がずらりと展示されています。

千利休の所有した「茶入れ」や「砧花入」など名品が・・・

俵屋宗達晩年の名作「源氏物語図屏風」も興味深いです。もちろん、国宝です!
空蝉の巻・明石の君の巻の屏風・・・源氏も空蝉も、明石の君も姿は描かれてはいませんが、確かに、牛車の中や船の中に存在しています。

私が一番見たかったのは「曜変天目茶碗」です!

「器の中に宇宙が見える」と評されるほどの美しい輝きを放つ茶碗であり、光の当たる角度によって玉虫色の光彩が生まれることから「星の輝き」を意味する「曜」の字が当てられています。
曜変天目は南宋時代のある時期にごくわずかな数の作品が作られ、その後は二度と作られず、曜変天目は、現存するものが世界にたった3点しかなく、そのすべてが日本にあります。そんな希少なものがなぜ中国ではなく日本にあるのでしょう?
京都・大徳寺龍光院、大阪・藤田美術館、そして、静嘉堂文庫美術館が、それぞれ所有。
私は、以前に藤田美術館のと、今回の静嘉堂文庫美術館と、二つの「曜変天目茶碗」を見ることが出来ました。
魂が吸い込まれるような神秘的な美しさは人知の及ばぬ力が働いているとしか思えません!